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近年、働き方改革や人材の流動化・多様化などの社内外の変化を受けて、企業のブランディングのあり方も変わり、インナーブランディングの重要性が高まっています。
企業は、これまで以上に社内コミュニケーションを活性化させ、企業理念やビジョンの共有を通じて従業員のエンゲージメントを高める必要があります。
インナーブランディングの実施は、従業員の企業に対する満足度の向上や離職率低下などにつながります。
この記事では、インナーブランディングの概要や、インナーブランディングを実施するメリット、インナーブランディングの活用事例、インナーブランディングを実践する際のポイントについて、詳しく解説します。
目次
- インナーブランディングとは?
- インナーブランディングを実施するメリット
- インナーブランディングの活用事例
- インナーブランディングを実践する際のポイント
1. インナーブランディングとは?
インナーブランディングの目的は、「企業の理念や価値観を社内に浸透させること」です。一般的なブランディングであるアウターブランディングは、社外顧客向けに企業イメージやブランド力を発信するもので、明確で一貫性のある情報を伝える必要があります。その際に基盤となるのが、社内に向けて実施するインナーブランディングです。
インナーブランディングによって、社員に企業理念や価値観が共有されれば、社内の意識が統一され企業に対するイメージが向上し、企業としての目標達成やブランド価値向上を目指した活動の安定化につながります。社内で自社の価値が認識されることで、社外に向けて適切なアピールをすることができるようになるため、事業拡大や海外進出などの節目で実践すると効果的であるといえます。
2. インナーブランディングを実施するメリット
従業員のモチベーション向上、業績アップ
インナーブランディングによって企業理念やビジョンが共有されることで、従業員のそれらに対する理解が深まり、従業員は企業に対し愛着や共感を持ちやすくなります。従業員のロイヤリティやエンゲージメントが高まることで、企業に貢献したいというモチベーションが高まり業績のアップにつながります。また、企業と社員、社員同士の信頼関係の強化にもつながり、コミュニケーションが活性化することで、従業員の業務へのコミットメントも向上します。
生産性の向上
企業理念やビジョンの共有は、社内の連帯感を高めます。従業員全員が共通の目的に向かって仕事に取り組むことで、目的達成への道筋を共有することができます。そうすることで、従業員一人一人が取り組むべきタスクが明確となり、協力体制が強化されることで生産性が向上します。
ブランドイメージアップ
従業員全員が企業理念やビジョン、価値観に対して深い理解を示すことで、商談やSNSなどのブランドイメージを社外へ発信する際に、適切に情報を伝えることができるようになります。
愛着心や深い理解は、従業員の自発的な情報発信を促進し、自社の商品やサービスについての魅力的なアピールにつながります。
このように、インナーブランディングは、社外向けのアウターブランディングにもつながります。
優秀な人材の確保
従業員のエンゲージメントが高まることで、従業員はその企業で働くことにやりがいや達成感を感じるようになり、企業への定着率が向上し、優秀な人材の確保につながります。企業に愛着を持った優秀な人材が定着すれば、採用においても自社にマッチした人材を選択できるようになり、教育体制の強化も図ることができます。長期的な循環体制によって企業全体としての戦力を高めることができます。
離職率の低下
企業理念やビジョン、価値観に共感する従業員が増えることで、離職率の低下を見込むことができます。従業員は自社に対する信頼感を高めることができ、長期的にその企業に貢献したいと思うようになります。
3. インナーブランディングの活用事例
社内報や社内ポータルサイト、社内用SNS
企業理念やビジョン、価値観を従業員全員に伝えるには、社内報や社内ポータルサイト、社内用SNSの活用が有効です。企業全体の業務が可視化されることで、部下や上司、部署や拠点の垣根を越えたコミュニケーションが容易になるだけでなく、現場の情報共有もスムーズになり業務効率化につながります。近年は、webを活用する企業が増え、情報を社内ポータルサイトに一元化することで利便性も高まっています。
社内イベントの実施
業務とは別に、社内イベントを実施することもインナーブランディングにおいて有効です。懇親会や創立記念パーティー、表彰式、研修旅行など、日常の業務とは異なる場面におけるコミュニケーションを促進することで、上司や同僚、部下の普段見られない一面を垣間見ることができます。また、イベントの企画時に、テーマとして企業が従業員に対して伝えたいことを盛り込み、従業員が楽しみながら参加できるような企画を考えることも重要です。そうすることで、従業員同士の関係性を深まり、日常の業務におけるコミュニケーションコストが下がることで、業務におけるパフォーマンスの向上を図ることにもつながります。
ワークショップで企業理解を深める
従業員の企業理念への理解は、対話や共同作業など体験型のワークショップの実施によって深めることができます。
具体的には、「どのようにすれば、従業員一人一人の作業効率を高めることができるか?」といった疑問を月に一度、ワークショップ開催時に従業員間で共有します。課題解決に向けて自由に意見交換を行い、企業のビジョンやミッション、自社商品やサービスへの理解を促します。
経営者にとっては企業が従業員に期待する行動やスキルを実践的に共有できます。従業員にとっても、自社理解が深まり、経営者や他の従業員とのコミュニケーションを取るキッカケを得られます。
ワークショップにおいては、これまでのブランドイメージなどの「過去」や、自社の強み・市場でのポジションなどの「現在」、そしてこれからどうしていくかなどの「未来」の3点をフレームワークとして活用すると効果的です。
オフィス空間の見直し
オフィスは従業員にとって長い時間を過ごす場所であり、オフィス空間を整えることは従業員の満足度を高めることにつながります。従業員の目に入る場所に、コーポレートカラーを配色したりブランドメッセージを掲示したりすると良いでしょう。コミュニケーションを活性化させるようなレイアウトにしたり、打ち合わせや食事などマルチに使用できるフリースペースを設けたりするなども効果的です。従業員の満足度が高まれば、エンゲージメントも向上するため、従業員に対してアンケート調査を行い、オフィスに実際の意見を取り入れることも有効です。
クレドの実施
クレドとは、ラテン語で「信条」や「約束」を意味する言葉です。企業においては、クレドとして、企業理念やビジョン、価値観などを記載したカードを作成し配布します。クレドは、従業員にとって共感しやすく実践可能なシンプルな文言で作成することがポイントです。従業員全員に企業理念や価値観を共有することができるだけでなく、従業員はいつでもそれらを確認できるようになるので仕事上の判断時に意識として常に念頭に置くことができます。
4. インナーブランディングを実践する際のポイント
予算の確保
インナーブランディングにおいて考慮すべきコストには次のようなものが挙げられます。
- 人的費用(会議や社内イベント、打ち合わせなど)
- 導入費用(ブランディングに際し必要な制作物・ツールなど)
- 運用費(webサイトやSNSなど)
- 変更費(オフィスのレイアウトなど)
- アウトソーシング費用(専門ノウハウを外部提供してもらうなど)
予算を十分に確保し、自社にとって効果的な施策を実行できるかどうかが、インナーブランディングにおいては非常に重要です。
ビジョンやコンセプトの明確化
企業理念やビジョン、価値観などは具体的な言葉や数値を用いて明確で分かりやすい形で共有することが重要です。明確化のプロセスにおいて重視すべき点は、実現可能性が高いビジョンであるかどうかや達成可能な目標設定であるかどうか、一方的な価値観の押し付けではなく自社へのエンゲージメントを高めるようなものであるかどうかです。インナーブランディングを成功に導くためには、いかに従業員に企業理念やビジョン、価値観を抱いてもらうかを常に考えることが重要です。
中長期的に取り組む
企業理念や価値観の浸透・定着には時間がかかるため、インナーブランディングの効果は中長期的に現れます。そのため、従業員に対する定期的なアンケートの実施や、業績・定着率などの具体的な数字の調査、効果測定や施策の評価などを中長期的な視点で計画的に行うことが重要です。必要に応じて問題点を改善しながら、実践と改善を繰り返し行い、従業員に企業理念や価値観への理解を深めてもらうようにしましょう。
まとめ:グローハイが企業のグローバル化をサポート
インナーブランディングは、企業が自身の存在意義や目的を従業員に共有することで、従業員と企業を心理的に結びつけ、従業員の満足度の向上や離職率の低下など、企業のグローバル化を支える基盤となります。
企業は、社内イベントの実施やワークショップの開催、予算の確保、理念やビジョンの明確化、中長期的な計画の立案などがインナーブランディングの実践とグローバル化には必要不可欠です。グローハイでは、これらの要素を総合的にサポートし、インナーブランディングの実施を後押しします。海外展開を検討している企業の皆様、ご興味いただけましたら、ぜひ一度お問合せください。