郷に入る前に
海外進出すれば、国内だけで事業を行うよりも広い市場で売上を伸ばせる可能性があります。
しかし、海外進出には落とし穴もあります。
国が違えば、気を付けなければいけないことも変わってきます。「郷に入れば郷に従え」とは言いますが、従うにしても、まずはその国で気を付けるべきことを理解しなければいけません。
そこで本記事では、海外、その中でもアメリカに進出する際に気を付けるべきことを4つご紹介します!
目次
1.法律の違い
2.ビザ
3.言語の違い
4.為替相場の影響
1.法律の違い
州ごとの法律と国による考え方の違い
まず、日本とアメリカでは法律が違います。アメリカでは、州ごとに法律が制定されているため、会社を設立する州が違えば、適用される法律も変わってきます。そして、条文の違いだけでなく、基本的な考え方や原則が異なるというのも、海外で事業を行う際には気を付けなければなりません。例えば、損害賠償について、アメリカでは日本と違い、生じた損害の分を超えた賠償請求が認められる場合があります。それぞれの国で法的なリスクが異なることも頭に入れておくべきでしょう。
2.ビザ
働くための必須条件
アメリカで働くためには、就労ビザが必要です。ビザとは、入国許可証のことで、就労ビザはその中の、その国で働くための資格です。ビジネスを目的として入国するためのものとしてE2ビザがありますが、これが認められるには様々な要件を満たさなければなりません。アメリカで事業を始める際には、日本国内での場合には不要な、ビザを取得するという工程があるため、準備や手続きが負担となるでしょう。
3.言語の違い
切っても切れない言語の問題
前述のような、会社設立に関連する法律やビザの申請についての説明は英語で書かれています。そして、会社設立後のコミュニケーションにも英語は必要となってきます。そのため、英語に不慣れな場合には、日本語で法律の条文を見たり公的機関の申請書類を読んだり、クライアントとコミュニケーションを取ったりするよりも格段に負担が大きくなったり意味を取り違えてしまったりする可能性があります。
4.為替相場の影響
情勢と無関係でいられない
本記事作成時点(2022年10月9日)で、1ドル約145円と、依然として円安が進行しています。円安の場合、日本でせっかく資金を用意しても、アメリカで事業を行う際により少ないドルしか得られません。このように、海外進出の際には、円とその国の通貨の為替相場の問題が付きまといます。
まとめ
本記事では、アメリカで事業を始めるにあたって必ず知っておかなければいけない事項を4つ、ご紹介しました。このように、海外進出の際に考慮すべき点はいくつもあります。しかし、日本で少子高齢化が急速に進んでいる今日では、海外進出で市場を拡大を図ることにはメリットも多くあるのではないでしょうか。
もしも手続きを自力で行うのが難しいと感じる場合には、必要に応じて、コンサルティング会社や行政書士などのサポートを受けて、海外で事業を展開してはいかがでしょうか。