こんにちは!グローハイの海外進出サポートチームです。
近年、少子高齢化による国内市場の縮小を背景に、食品メーカーの間でも海外展開への関心が急速に高まっています。
一方で、「どの国に進出すべきか」「販路はどう広げるべきか」といった課題に直面している企業も少なくありません。
本記事では、食品メーカーが海外展開を成功させるために必要な市場選定の考え方や、販路拡大に向けた戦略についてわかりやすく解説します。
これから海外市場を目指す方に向けて、実例も交えながらポイントを整理しましたので、ぜひ最後までご覧ください。
■グローハイでは海外オンライン展示会「VirtualExpo(ヴァーチャル・エキスポ)」の出展をサポートしています。
VirtualExpoは機械、建築、造船、医療、農機、航空の6分野における製造業のBtoB専門オンライン展示会です。
欧州や北米、南米、さらにはアジア、中東アフリカ等にもリーチ可能なオンラインによるビジネスマッチング・プラットフォームです。欧州バイヤーが半数以上を占めるVirtualExpoに出展することで、欧州を始めとする世界各国・地域への販路開拓が可能となります。
出展するには英語対応が必要で、グローハイでは日本企業様のVirtualExpoの営業窓口を担っております。
目次
第1章 なぜ今、食品メーカーに海外展開が求められているのか
- 国内市場縮小とグローバル需要の高まり
- 海外での「日本食ブーム」と健康志向ニーズ
第2章 海外市場選定のポイント
- ターゲット市場の需要分析と競合調査
- 国・地域ごとの規制・商習慣への理解とローカライズ戦略
第3章 食品メーカーの販路開拓戦略
- パートナー選びと現地流通ネットワーク構築
- オンライン販売・越境ECの活用法
おわりに
第1章 なぜ今、食品メーカーに海外展開が求められているのか
国内市場縮小とグローバル需要の高まり
日本国内では、少子高齢化や人口減少の影響を受け、食品市場全体の成長が鈍化しています。
特に若年層の人口減少により、消費量が年々減少傾向にあり、食品メーカー各社にとって国内市場だけでは安定した成長が難しい状況となっています。
一方で、アジアをはじめとする新興国市場では中間層が増加し、食の多様化・高品質志向が進んでいます。
これにより、日本の食品メーカーが持つ高い品質・安全性・付加価値が海外でも評価され、グローバル市場での需要は確実に拡大しています。
この国内外の環境変化に対応するためにも、食品メーカーには積極的な海外展開が求められているのです。
海外での「日本食ブーム」と健康志向ニーズ
近年、寿司、ラーメン、和菓子などを中心に、日本食ブームが世界各地で広がっています。
ユネスコ無形文化遺産に登録された「和食」がヘルシーでバランスの取れた食事スタイルとして認知されるようになり、
海外では「日本製=高品質・安心」のイメージが定着しつつあります。
さらに、世界的な健康志向の高まりも追い風となっています。
オーガニック食材、低糖質食品、プラントベース食品など、健康を意識した食生活を求める消費者が増えており、日本の発酵食品や自然素材を活かした商品は、こうしたニーズにマッチする点でも注目されています。
この「日本ブランド」と「健康志向」の両方を強みに、食品メーカーが海外市場に新たな販路を広げるチャンスは、これまで以上に広がっているのです。
第2章 海外市場選定のポイント
ターゲット市場の需要分析と競合調査
海外展開において最初に重要なのは、ターゲット市場の需要を正確に把握することです。
現地で自社製品にどれだけニーズがあるか、どんな競合が存在するかを事前に分析しないと、参入後に売れないリスクを抱えることになります。
例えば、日本国内では人気の高い商品でも、海外では味覚やパッケージデザインが好まれないケースも多々あります。
実際、アメリカや欧州では、オーガニック・無添加・ビーガン対応などが重視される一方、アジア市場では、親しみやすい味付けやコストパフォーマンスの高さが求められる傾向にあります。
市場ごとに消費者の価値観や購買基準が異なるため、それに応じた戦略設計が必要です。
また、競合他社の商品価格帯や販売チャネルも調査し、自社がどのポジションを狙えるか戦略的に見極めることが重要です。
単に「日本製だから売れる」と考えるのではなく、現地市場でどう差別化できるかを具体的に見極めたうえで展開することが成功のカギとなります。
国・地域ごとの規制・商習慣への理解とローカライズ戦略
食品の場合、国や地域によって輸入規制・ラベル表示義務・成分基準など、クリアすべきルールが大きく異なります。
例えば、欧米諸国ではオーガニック認証やアレルギー表示が重視される一方、中国や東南アジアでは成分表記や輸入手続きが厳格です。
これらを踏まえ、現地市場に合わせたローカライズ(現地最適化)が不可欠です。
具体的には、
- 味付けやサイズの調整
- パッケージデザインの現地向けカスタマイズ
- ブランドメッセージの再設計
といった対応が必要になります。
ローカライズについてはこちらの記事をご覧ください。
海外進出を成功に導く「ローカライズ」とは?概要とメリットをわかりやすく解説:https://glohai.com/blog/4192
単なる「輸出」ではなく、現地消費者に受け入れられる形に製品や販売戦略を最適化することが、海外市場成功のカギとなります。
第3章 食品メーカーの販路開拓戦略
パートナー選びと現地流通ネットワーク構築
海外市場で食品を安定的に販売するためには、信頼できる現地パートナー選びが不可欠です。
現地の流通事情に精通した商社・ディストリビューター・販売代理店と提携することで、効率的に販路を築くことができます。
特に食品業界では、温度管理や賞味期限管理など、商品特性に合わせたロジスティクス体制が必要になるため、単なる販売網だけでなく、取り扱い経験や実績を重視したパートナー選定が重要です。
また、現地小売店とのネットワークを持つパートナーを選ぶことで、スムーズな店舗展開にもつなげやすくなります。
オンライン販売・越境ECの活用法
近年、越境EC(海外向けオンライン販売)を活用する動きも加速しています。
自社ECサイトを多言語対応する、Amazonや楽天グローバルマーケット、Shopee、Tmall Globalなどの越境ECプラットフォームに出店することで、比較的低コスト・短期間で海外消費者にアプローチすることが可能です。
実際に、海外展開を成功させた食品メーカーの例として、ヤマサン株式会社が挙げられます。
ヤマサンは、自社ECサイトを構築し、多言語対応と海外発送体制を整えたうえで、海外向け販促活動としてTaggerというインフルエンサーマーケティングツールを活用しました。
これにより、海外での認知度を大幅に高め、結果として海外からのお問い合わせ件数が約25倍に増加する成果を上げています。
詳しくはこちらの記事からご覧ください。
【事例インタビュー】 海外のお問合せが25倍に!ヤマサン様のWebマーケティング支援:https://glohai.com/blog/4396
このように、オンラインチャネルをうまく活用することで、現地に拠点がなくても確実に海外市場にリーチできる可能性が広がります。
また、ECサイト運営を通じて得られる現地消費者の反応データは、マーケティング戦略の改善や商品開発にも大いに役立ちます。
リアル流通とデジタル販路を柔軟に組み合わせることが、海外展開におけるリスク分散とチャンス拡大のカギとなるでしょう。
おわりに
国内市場が縮小する一方、世界では「日本食」や「高品質な日本製食品」への関心が高まり続けています。
食品メーカーが海外展開を検討する今こそ、需要や競合を正確に捉え、現地ニーズに合った商品や販売手法を設計することが求められます。
特に、信頼できる現地パートナーの選定や、オンライン販路・越境ECの活用は、拠点を持たずとも販路を築くうえで重要な手段となります。
今回ご紹介したヤマサンのように、自社ECやインフルエンサー活用を組み合わせることで、認知拡大とリード獲得を実現する成功例も増えています。
海外進出は決して簡単ではありませんが、正しい戦略と継続的な取り組みによって、中長期的に大きな成長につなげることが可能です。
本記事が、貴社の海外展開を検討するうえでの一助となれば幸いです。
なお、グローハイでは、豊富な経験と独自のネットワークを活かし、食品業界をはじめ多様な業界における海外市場調査、SNS・インフルエンサーマーケティング、Web広告戦略の構築、さらにはバーチャル展示会への出展支援まで、幅広い海外進出サポートを提供しています。
海外展開をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
グローハイのサービス詳細については、こちらのリンクをご覧ください:https://glohai.com/
お問い合わせは、こちらからどうぞ: https://glohai.com/contact
■グローハイでは海外オンライン展示会「VirtualExpo(ヴァーチャル・エキスポ)」の出展をサポートしています。
VirtualExpoは機械、建築、造船、医療、農機、航空の6分野における製造業のBtoB専門オンライン展示会です。
欧州や北米、南米、さらにはアジア、中東アフリカ等にもリーチ可能なオンラインによるビジネスマッチング・プラットフォームです。欧州バイヤーが半数以上を占めるVirtualExpoに出展することで、欧州を始めとする世界各国・地域への販路開拓が可能となります。
出展するには英語対応が必要で、グローハイでは日本企業様のVirtualExpoの営業窓口を担っております。