初めての海外進出で9割が決まる“準備力”とは?リスクを抑えて成功する方法

初めての海外進出で9割が決まる“準備力”とは?リスクを抑えて成功する方法

こんにちは!グローハイ海外進出サポートチームです。

「海外に販路を広げたいけど、何から始めたらいいのか分からない」
「そもそも、自社の製品が海外で売れるのか確信が持てない」
そんな声を、私たちはこれまで数多く耳にしてきました。

海外展開にはチャンスが広がる一方で、言語・商習慣・法規制など多くの壁も存在します。
しかし、最初の“準備”をしっかり行えば、リスクは抑えられ、成功確率は格段に上がります。

この記事では、「初めての海外進出」を成功させるために必要な考え方や準備のステップ、
そして実際に成果をあげた企業事例をご紹介します。

「うちの会社にもできるかも」と思っていただけるきっかけになれば幸いです。


■グローハイでは海外オンライン展示会「VirtualExpo(ヴァーチャル・エキスポ)」の出展をサポートしています。

VirtualExpoは機械、建築、造船、医療、農機、航空の6分野における製造業のBtoB専門オンライン展示会です。

欧州や北米、南米、さらにはアジア、中東アフリカ等にもリーチ可能なオンラインによるビジネスマッチング・プラットフォームです。欧州バイヤーが半数以上を占めるVirtualExpoに出展することで、欧州を始めとする世界各国・地域への販路開拓が可能となります。

出展するには英語対応が必要で、グローハイでは日本企業様のVirtualExpoの営業窓口を担っております。

目次

第1章:海外進出はなぜ「準備力」で9割が決まるのか?

  • 中小企業にとっての海外展開は「準備」で成功確率が変わる
  • よくある“勢いまかせ”の進出失敗パターン
  • 海外はチャンスも多いが、情報戦と実行力が鍵

第2章:初めての海外進出で準備すべき5つのステップ

  1. 競合他社の調査と成功パターンの把握
  2. 市場調査・トレンド分析でニーズと戦える土台をつくる
  3. 言語対応・広告戦略・Web導線などの情報発信基盤の整備
  4. 法規制・契約・物流などオペレーション面の壁を把握
  5. 信頼できる伴走パートナー・支援制度の活用

第3章:グローハイが支援した3社の実例に学ぶ、初海外進出成功のヒント

  • 製造業のアメリカ進出支援:社長自ら現地調査を行い、確かな意思決定へ
  • 食品メーカー(ヤマサン)の海外展開支援:英語サイトと広告運用により問い合わせ数が大幅増加
  • リユース業界の北米進出支援:現地調査から店舗開設までをサポート

おわりに

第1章:海外進出はなぜ「準備力」で9割が決まるのか?

中小企業にとっての海外展開は「準備」で成功確率が変わる

海外進出というと「大手企業のもの」と思われがちですが、近年ではECやSNS、オンライン展示会などの普及により、中小企業でも海外展開のハードルが下がっています。
とはいえ、参入のハードルが下がった分、「きちんと準備しないと失敗する」リスクはむしろ高まっているとも言えます。

特に中小企業では、以下のような制約を抱えながらの進出が一般的です:

  • 社内に海外事業の専任担当がいない
  • 展示会や調査に割ける予算が限られている
  • 社長・経営陣が他の業務と兼任して対応している
  • 言語対応やWeb制作などをすべて外注に頼っている

そのため、最初の意思決定や調査・設計の精度が低いと、早期に行き詰まってしまうケースが後を絶ちません。

よくある“勢いまかせ”の進出失敗パターン

グローハイにご相談いただく中でも、次のような「準備不足で失敗しかけた/失敗した」事例は少なくありません。

  • 「現地で日本食は人気」と聞いて進出したが、実際はターゲットがあいまいで、来店がゼロに近かった(飲食業)
  • とりあえず展示会に出展したが、製品紹介が英語対応されておらず、訪問者との商談につながらなかった(製造業)
  • 現地販売代理店に任せきりにした結果、価格設定や販促方法がズレていてブランド価値が崩れた(消費財)
  • 事業開始後に現地規制(医療認証や通関書類など)に引っかかり、販売が停止した(医療機器)

これらの共通点は、「出す前の情報収集と仮説検証が不十分だったこと」「実行後の体制や対応策が未整備だったこと」です。
つまり、進出する前の“準備”をどれだけ正しく丁寧にできたかどうかが、その後の結果を大きく左右しています。

海外はチャンスも多いが、情報戦と実行力が鍵

一方、適切に準備された海外進出は、少ないリソースでも十分に成果を出すことが可能です。

たとえば、

  • 自社商品の強みと現地ニーズを照らし合わせて戦略を練った食品メーカーは、英語サイト+SNS広告のみで問い合わせ数が25倍に増加
  • 事前にしっかりと市場調査や現地視察を行ったリユース系企業は、アメリカ初出店ながら黒字化を実現

このような成功事例に共通しているのは、「まず徹底的に情報を集め、自社の現状と照らし合わせた戦略を立てている」という点です。

海外では言語・文化・商習慣が大きく異なるため、“見切り発車”ではなく、“情報戦と準備戦”として捉えることが成功の第一歩となります。

こうした「情報戦」と「準備戦」を勝ち抜く上で欠かせないのが、現地市場に合わせた“ローカライズ”です。
単なる翻訳にとどまらず、ターゲットの文化や習慣に合わせた表現や訴求方法を設計することで、初めて現地の顧客に「届く」コミュニケーションが可能になります。

ローカライズについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。

海外進出を成功に導く「ローカライズ」とは?概要とメリットをわかりやすく解説:https://glohai.com/blog/4192

第2章:初めての海外進出で準備すべき5つのステップ

1. 競合他社の調査と成功パターンの把握

海外市場に出る前にまず重要なのは、現地での競合の存在と、その勝ちパターンを正しく把握することです。
特に日本国内では知られていないようなローカルブランドや新興企業が、既にその国のニーズに最適化された形で事業を展開していることも珍しくありません。

「日本では当たり前」な製品や価格設定が、海外市場では見向きもされない場合があります。
逆に、競合のWebサイト・レビュー・SNSの使い方から、共通する成功要因(例:シンプルな製品説明、送料無料、ターゲットの絞り込みなど)が見えてくることもあります。

海外進出を検討する際は、自社と競合を比較し、「勝てる点」「違い」「取り入れられる点」を明確にすることが重要です。

2. 市場調査・トレンド分析でニーズと戦える土台をつくる

市場調査は「なんとなく雰囲気を知る」ためのものではありません。
実際のニーズに基づいた“戦略的な判断”を行うために不可欠なプロセスです。

以下のようなポイントを整理することで、現地市場の動向や傾向が見えてきます。

  • どの国/地域/層でどんな需要が伸びているのか?
  • 消費行動に影響を与える社会的・文化的背景は?
  • 成長市場なのか、すでに飽和しているのか?
  • どんな言葉やイメージが共感を生んでいるのか?

特にアメリカのような多民族・多宗教国家では、地域ごとに人種構成や文化、信仰している宗教が大きく異なるため、エリアによって好まれる表現や価値観、購入判断の軸も異なります。
たとえば、カリフォルニアではオーガニックやヴィーガン志向が強く、テキサスでは伝統的な価値観が根強いといった傾向があります。
このような違いを無視して一律にマーケティングや商品展開を行うと、現地ユーザーに刺さらない、もしくは誤解を招く表現になってしまうリスクがあります。

したがって、市場調査の結果をもとに、国単位ではなく「地域・文化単位」で適切なローカライズ戦略を立てることが非常に重要です。
言語や単語の翻訳だけでなく、写真・色・広告コピー・販売チャネルまでも調整する必要があります。

最近では、Sprout SocialやTaggerなどのSNS分析ツールを活用し、現地で流行っているコンテンツや共感されている価値観を可視化する企業も増えています。

Sprout SocialやTaggerについて詳しくはこちらのHPをご覧ください。

SNS管理の効率化を実現 Sprout Social×グローハイ:https://glohai.com/sproutsocial

海外インフルエンサーマーケティング「Tagger × グローハイ」:https://glohai.com/taggerglohai

このように、市場や文化背景を深く掘り下げてリサーチすることで、初動から確度の高い戦略設計が可能になり、後戻りのコストやリスクを減らすことができます。

3. 言語対応・広告戦略・Web導線などの情報発信基盤の整備

商品やサービスがどれだけ優れていても、伝わらなければ選ばれません。
海外展開では、下記のような情報発信基盤の整備が不可欠です。

  • 英語/多言語対応のWebサイトやLP(ローカライズ含む)
  • 現地ターゲットに届く広告配信戦略(Google、Metaなど)
  • 問い合わせフォームやチャットボットの整備
  • SNSでの情報発信と導線設計(CTAの最適化)

これらは「現地目線での分かりやすさ・安心感」を与えるためのインフラであり、
「とりあえず翻訳しただけ」の状態では競合に勝てません。

4. 法規制・契約・物流などオペレーション面の壁を把握

いざ進出してから「想定外の規制があった」「書類不備で通関が遅れた」というケースは珍しくありません。
そのため、法規制・貿易条件・契約形態・物流手段・決済手段など、オペレーション全般の壁を事前に把握しておく必要があります。

具体的には以下の点が挙げられます。

  • 輸出入に必要な認証や書類(例:FDA、CE、RoHS など)
  • パートナーや販売代理店との契約条件
  • 配送コストや納期の目安、返品対応のルール
  • 為替リスクや関税コストの影響

これらを事前に確認しないまま進出した結果、現地販売が停止したり、利益が圧縮されて撤退に追い込まれた事例も存在します。

5. 信頼できる伴走パートナー・支援制度の活用

海外進出は、社内だけで完結できるものではありません。
現地の市場感覚、言語、商習慣に通じた外部パートナーの存在が、成功を左右します。

以下のようなパートナーが挙げられます。

  • 現地で信頼できる通訳・弁護士・税理士
  • グローバルWeb制作や広告運用の実績がある事業者
  • 越境ECやオンライン展示会への出展支援会社
  • JETROや中小機構などの海外展開支援制度

進出初期は、「どの国に、どんな方法で、誰と組むか」を正しく判断するために、実行経験を持つ外部の専門家と連携することが、遠回りに見えて一番の近道になります。

なお、グローハイでは、初期の市場調査から、戦略設計、Web制作・広告運用、現地出展・営業支援、カスタマーサポート体制の構築まで、海外進出に必要なステップを一気通貫でサポートしています。

製造業をはじめ、さまざまな業界の支援実績があり、企業ごとの強みやリソース状況に応じた実行可能な支援設計を行っています。

グローハイのサービス詳細についてはこちらをご覧ください。

グローハイサービス:https://glohai.com/service

第3章:グローハイが支援した3社の実例に学ぶ、初海外進出成功のヒント

製造業のアメリカ進出支援:社長自ら現地調査を行い、確かな意思決定へ

国内で計測・試験・分析などの「評価技術サービス」を展開し、日本のものづくりを支えてきたある製造業企業。さらなる成長のため、初めての海外進出としてアメリカ市場を選びました。
海外展開の経験がなく、現地の市場規模や競合状況、成功の可能性を把握する必要があった同社に対して、グローハイは以下のステップで支援を行いました。

  1. 課題整理と調査設計
     アメリカ市場における顧客ニーズや競合構造を把握するため、調査項目を定義。自社技術の強みをどの領域で訴求できるかを明確化。
  2. 社長自ら渡米しての現地調査
     グローハイの日本人スタッフ・アメリカ人専門家とともに現地に赴き、顧客ヒアリングや競合他社の調査を実施。市場を自ら確認することで、経営トップとしての進出方針を確立。
  3. 戦略立案と進出計画の策定
     調査結果を基に、顧客ニーズへの対応策、競合との差別化戦略、参入時期などを具体化。
  4. 実行支援(法人設立・営業活動・M&A検討など)
     法人設立や営業活動のサポートに加え、現地企業との提携や買収の検討も伴走。短期的な進出支援にとどまらず、中長期的な成長を見据えた支援を継続。
  5. 成果と今後の展望
     進出判断の精度が高まり、正式にアメリカ進出を決断。現在も社長が現地に拠点を移し、グローハイと二人三脚で事業拡大に取り組んでいる。

このケースは「トップ自ら現地に足を運ぶこと」が初海外進出を成功に導く大きな要因となることを示しています。

食品メーカー(ヤマサン)の海外展開支援:英語サイトと広告運用により問い合わせ数が大幅増加

京都・宇治に本社を構える発酵食品・日本茶の製造販売企業「ヤマサン」は、店舗に来店する海外観光客の声を受け、海外展開の可能性を検討し始めました。

グローハイは、以下のステップで支援を行いました。

  1. ヒアリングと方向性の確認
     訪日客がどの国から来ているのか、どの商品が人気かといったインサイトを洗い出し、ターゲット市場をアメリカに設定。
  2. 英語版Webサイトの構築と商品訴求の再設計
     既存の日本語サイトをベースに、アメリカ人ユーザーが理解しやすい構成・コピーに再編集。購入導線の見直しも実施。
  3. アメリカ市場向けの広告運用
     Google・SNSを活用し、現地の検索キーワード・嗜好性に合わせた広告配信を実施。
  4. 効果測定と継続改善
     広告経由の流入や問い合わせをモニタリング。結果、問い合わせ数が従来の25倍に増加。実際の注文にもつながる。
  5. カスタマーサポート体制の整備支援(現在進行中)
     英語での問い合わせ対応、返品対応の流れづくり、社内オペレーションの整備を支援中。

詳しくはこちらのインタビューをご覧ください。

【事例インタビュー】 海外のお問合せが25倍に!ヤマサン様のWebマーケティング支援:https://glohai.com/blog/4396

リユース業界の北米進出支援:現地調査から店舗開設までをサポート

もう1社は、日本の上場リユース企業によるアメリカ市場進出を支援したケースです。
海外展開が初めてだった同社に対して、グローハイは2年以上にわたる伴走支援を行いました。

  1. 課題整理と調査目的の明確化
     現地での中古衣料市場の成長性、ターゲット層、競合構造などの仮説を立てた上で、調査目的と優先事項を定義。
  2. 現地市場調査と視察同行
     アメリカ主要都市の古着ショップや出店エリアを調査。競合比較、店舗レイアウト、顧客層などを分析。
     現地への視察に同行し、実店舗のフィードバックを収集。
  3. 戦略立案と進出プロセス設計
     エリアの選定、ブランド打ち出し方、価格帯戦略、採用条件などを含む進出プランを作成。
  4. 実行支援(出店手続き・法人設立・ビザ取得など)
     店舗候補物件の選定・交渉支援、アメリカ法人の設立、労働ビザの取得といった法的・実務的支援を一括サポート
  5. 出店後の運用・改善支援
     現地での店舗運営状況をモニタリングし、フィードバックをもとに改善提案を継続。第一号店は無事に開業し、現地定着へ。

このようにグローハイでは、「どこに出すか」だけでなく「どう伝えるか」「誰に届けるか」「誰と組むか」までを一気通貫で支援しています。
単発の翻訳や広告運用にとどまらず、戦略立案から実行、改善までを伴走できる体制により、初めての海外進出に取り組まれる企業様からのご相談も多数いただいています。

おわりに

海外市場への展開は、大きな可能性を秘めた一方で、リスクも伴う挑戦です。
しかし、成功している企業の多くは、特別なリソースを持っていたわけではなく、「事前に正しく情報を集め、判断し、準備していた」という共通点があります。

最初の一歩で方向性を誤れば、その後の展開に大きく影響が出てしまいます。
だからこそ、市場や競合を知り、自社に合った戦い方を設計する“準備力”こそが、海外進出の鍵になります。

グローハイは、初期の市場調査・戦略設計から、Web制作、広告運用、出展支援、CS体制の整備に至るまで、実行段階まで伴走できる体制を整えています。
海外展開に踏み出したいが、どこから始めればよいか迷っている──
そんな企業様にとって、次の一歩を安心して進めるためのパートナーでありたいと考えています。


■グローハイでは海外オンライン展示会「VirtualExpo(ヴァーチャル・エキスポ)」の出展をサポートしています。

VirtualExpoは機械、建築、造船、医療、農機、航空の6分野における製造業のBtoB専門オンライン展示会です。

欧州や北米、南米、さらにはアジア、中東アフリカ等にもリーチ可能なオンラインによるビジネスマッチング・プラットフォームです。欧州バイヤーが半数以上を占めるVirtualExpoに出展することで、欧州を始めとする世界各国・地域への販路開拓が可能となります。

出展するには英語対応が必要で、グローハイでは日本企業様のVirtualExpoの営業窓口を担っております。

グローハイ 海外進出サポートチーム

日本企業の海外進出(アメリカ・中国など)を支えるプロフェッショナル。 主に6つのサービス(営業支援・代理店開拓、ECサイト構築・webマーケティング、インフルエンサーマーケティング、市場調査・コンサルティング、法人設立ワンストップサービス、海外オンライン展示会出展サポート)を提供している。 200社を超える日本企業の海外進出サポート実績。 現地スタッフと連携した独自のネットワークを活用し、日本企業の売上向上・新規顧客獲得・販路拡大を実現中。
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